2020年4月25日(土)

■<新型コロナ>いわき市「発熱外来」設置へ 28日から内郷・休日夜間診療所に

清水市長は25日、市役所で臨時記者会見を実施し、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、いわき市に「発熱外来」を設置すると明らかにした。設置は28日から当面の間で、場所は内郷高坂町の市休日夜間急病診療所となる。市医師会の要請によって、市内の二十数人の医師が輪番で対応する予定で、近く40人体制を目指す。また発熱外来には、市内病院の院内感染を防ぐ狙いもある。

診療時間は月曜〜土曜が午後2時から4時、日曜・祝日は午前9時から11時、午後1時から3時。予約制で、1時間当たり4人を受け付ける。対象となるのは、@15歳以上(中学生を除く)で、市内に在住・通勤しているA37・5度以上の発熱があるB帰国者・接触者相談外来の受診対象者で無いC近くに相談できるかかりつけ医が無い――の4条件。

予約は、県が設けた帰国者・接触者相談センター=フリーダイヤル(0120)567747=まで。受診料金は保険診療。来院時はマスクを着用し、なるべく公共交通機関を使わずに自家用車で向かうことを求めている。なお発熱外来ではPCR検査は行わない。

設置の期間中は、市休日夜間急病診療所の休日・夜間の診療は休止するため、急に具合が悪くなった場合はかかりつけ医や、休日当番医を受診するよう求めている。

清水市長は発熱外来の設置に対し、「感染リスクが低い患者や、かかりつけ医を持たない患者を診察することで、本市の地域医療体制の維持を図っていく」と語る。

臨時記者会見には、市医師会の木村守和会長が同席し、「新型コロナウイルスの感染拡大によって、いわき市は医療崩壊の分岐点に近づいている。市民の皆さんには、ステイホーム(家にいよう)の考えを守って、人との接触を避けてほしい」と強く訴えた。

写真は、発熱外来の設置を発表する清水市長。右は木村会長=25日午後1時59分(クリックで拡大)

■平・三町目にゲストハウス 街中照らす灯台に

いわき市平字三町目に24日、多目的なラウンジを備えたゲストハウス「FARO(ファロ)」がオープンした。ゲストハウスは、同じビルでイタリアンレストラン「スタンツァ」を経営する北林由布子さん(49)が手がけており、平中心市街地の商店街という立地を利用し、多くの人が集える場にしたいとしている。なお新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、当面は宿泊は受け付けず、ラウンジでの食堂・テイクアウト営業とする。

「いろいろな人と関わりをもってきた」。平成16(2004)年に、両親が経営する衣料品店の3階に、イタリアンレストラン「スタンツァ」を開業した北林さん。地産地消にこだわりを持ち、東電福島第一原発事故後には、風評払しょくにも尽力してきた。

両親が高齢となったのをきっかけに、4、5年前からゲストハウスの構想を抱いてきた。昨年秋に両親が店を閉めたのに合わせ、1階はラウンジ、2階は16のベッドを持つゲストハウスにリノベーションした。

店名はイタリア語で「灯台」を意味する。夜の明かりをモチーフとしており、平の街を照らす存在ですかと水を向けると、北林さんは「ちょっと照れ臭いですね」と笑顔で語る。

ただ新型コロナウイルスの感染広がりが、思わぬ障害となった。「ゲストハウスというのは、外から来た人と地元の人が交わる場」と思いを込める中で、不要不急の外出自粛が求められる時節柄、宿泊営業は延期することを決めた。

だがラウンジは、24日の初日から盛況を極めた。昼時には週替わりのランチを提供しており、この日は「サンマのチーズinハンバーグ」を用意すると、テイクアウトも含め、次々と注文が舞い込んだ。

不定期で地元産の野菜も販売しており、25日は小川町の「ファーム白石」でつくったキャベツが並んでいた。

<いまできること頑張りたい>

将来的には、ファロの営業は若い人に託し、自らはスタンツァに徹すると、北林さんは明かす。「自分たちが楽しめる空間になってほしい」と期待を寄せる。新型コロナウイルスによって先行きは見えないが、「こうした状況になるとは思わなかったが、いまできることを頑張りたい」と北林さん。

何かしようと考え、自慢の料理紹介や、幅広い交友関係を生かした動画配信も始めている。「夜間の飲食店が営業短縮しているので、仕事の休みに合わせ、昼飲みに来るお客さんもいますよ」。カウンター越しに、北林さんは来店を呼びかけた。

ラウンジの営業時間は平日が午前11時〜午後6時(土曜・日曜などは同3時まで)。問い合わせはファロ=電話(25)7188=へ。

写真は、厨房(ちゅうぼう)に立つ北林さん=24日(クリックで拡大)

■原発処理水 市議会にエネ庁から回答 遅くとも6月までに考え表明

東電福島第一原発の汚染水を、多核種除去設備(ALPS)等で浄化した後の処理水の取り扱いについて、経済産業省資源エネルギー庁は24日、市議会から寄せられた質問に回答した。処理水には放射性物質・トリチウムが含まれているが、政府の小委員会は2月、海洋放出か大気放出が現実的とする提言をまとめている。

今後のあり方に関して、資源エネルギー庁は関係する自治体の議会にも意見を聞いており、いわき市議会も3月に正副議長に説明した上で、会派ごとに質問をまとめた。24日には市議会全員協議会を開催し、資源エネルギー庁から回答を受ける予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で文書に代えた。

市議会ではこの文書を踏まえ、再質問をし、遅くとも6月までに考えを表明する。資源エネルギー庁の回答は<こちら(市議会資料より=PDF、451KB)