2020年4月15日(水)

■鹿島街道がけ崩れ 暫定3車線の供用開始 平方面は順調に流れる

県は14日、いわき市鹿島町久保で昨年8月に発生したがけ崩れの復旧工事に関連し、現場周辺の県道小名浜・平線(通称・鹿島街道)について、暫定3車線での供用を始めた。供用開始は13日午後3時からの予定だったが、荒天に伴い、14日午後3時からに延期していた。

暫定3車線に当たっては、平方面に向かうのが2車線に変わり、車両が順調に流れていた。小名浜方面は引き続き1車線のままで、鹿島街道からの右折禁止も継続する。

がけ崩れは昨年8月24日夜に起きた。国土交通省国土技術政策総合研究所(国総研)の現地調査によると、砂岩質の岩盤が経年劣化したことが原因とみられる。また内部は過去に石切り場だったため、広い範囲で空洞となっていた点から、東日本大震災の揺れも影響した可能性も指摘している。

復旧工事は2月25日から着手しており、県では10月ごろに暫定4車線を確保する計画を立てている。11月からのり面の緑化が図られ、12月末には岩の撤去が完了し、工事全体は来年3月に終える見通し。

写真は、暫定3車線となったがけ崩れ現場の鹿島街道=14日夕方(クリックで拡大)

■<新型コロナ>市内3例目 男性は常磐の工場勤務

いわき市で14日、3例目の新型コロナウイルスが確認された件について、感染した60歳代の会社員男性は、医薬品等を扱う「エーピーアイ コーポレーション」(本社・東京都千代田区)のいわき工場(常磐三沢町)の従業員だったことが分かった。同社が15日、いわき民報社の取材に対して明らかにした。

いわき工場は60人程度の規模で、感染を踏まえて消毒を実施するとともに、一部の従業員を除いて自宅待機とした。なお操業停止の期間は調整中としている。

14日夜の清水市長による記者会見は<こちら

■大達氏(福島海保部長)が転任 2年間の勤務を振り返る

海上保安庁は15日付で人事異動を実施し、福島海上保安部長兼小名浜、相馬港長の大達弘明氏(51)は、第5管区海上保安本部(兵庫県神戸市)の交通部長に転任した。

大達氏は広島市出身。海上保安大学校を卒業後、静岡・下田海上保安部の巡視船主任航海士を振り出しに、横浜、長崎・対馬海上保安部などで勤務。平成30年4月、福島海上保安部長に就いた。増加傾向にある密漁の取り締まりを中心に、海の安全を守りつつ、塩屋埼灯台120周年のPR活動などにも取り組んだ。

東北地方の勤務は初めてだった。来市前は寒い印象があったが、いわき市の気候や名物、さまざまな観光地を気に入り、「良い2年間が過ごせた」と大達氏。特に印象に残っているのは、市内の施設で、子ども向けだと思っていた化石掘り体験に思わず熱中したことだ。

この2年間に関して、大達氏は「福島の方々は努力家で、忍耐強い姿勢や考え方がとても勉強になった。いろいろな形で、海上保安庁の仕事を取り上げていただき感謝したい」と語った。

写真は、福島海保部長を離任した大達氏(クリックで拡大)

■<新型コロナ>第10回フラガールズ甲子園 今年は開催されず

高校生によるフラ・タヒチアン日本一を決める「第10回フラガールズ甲子園」が、新型コロナウイルスの感染拡大によって、今年は開催されないことが決まった。大会の実行委員会が14日に明らかにした。

フラガールズ甲子園は平成23年に始まり、東日本大震災・東電福島第一原発事故からの復興を伝えながら、「フラガールの生まれたまち・いわき」を全国にアピールする機会となっており、広くエントリーしている。今年はいわき芸術文化交流館「アリオス」を会場に、8月23日に予定し、10 回目の記念大会とする計画だった。

実行委員会では感染が広がる中、参加者らの安全を考慮するとともに、東京都など7都府県に緊急事態宣言が発令された点に加え、3つの密(密閉・密集・密接)を避ける必要性から、今年の開催は断念し、1年延期することを決定した。