2020年3月30日(月)

■<新型コロナ>内堀知事「東京方面の自粛継続を」 4月12日までは避けるように

内堀知事は30日、県民に対し、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、福島県から東京都やその周辺に向けての移動自粛について、4月12日まで継続するよう要請した。内堀知事は27日、週末に当たって移動自粛を求めていたが、これを延長した格好だ。

30日に福島市の県庁で行った定例の記者会見で、内堀知事は「東京都の感染拡大防止対策に協力するため、引き続き東京方面への不要不急の往来は極力控えていただきたい」と述べた。

東京都では29日、一日当たりの新規感染者数が68人と最多を更新している。感染経路が分かっていない陽性者は25日以降、連日10人を上回るペースとなっており、29日も68人のうち、26人は現時点で感染経路が特定できていないという。

こうした点を踏まえ、都は30日以降も平日は可能な限り在宅勤務とするとともに、夜間の外出は自粛するよう呼びかけている。また大規模イベントに関しても、4月12日まで延期や中止の期限としている。

県立学校の再開については、4月1日で変わらないとした。ただ内堀知事は「国内外の事態は日々変わっている」と指摘し、政府の状況を見ながら臨機応変に対応していく考えを示した。

県内での感染拡大を防ぐため、内堀知事は「県民の皆さんには『3つの密』、密閉・密集・密接を避けるとともに、手洗いと咳(せき)エチケットを徹底してほしい」とも強調した。(感染者の表=クリックで拡大=は読売新聞社配信)

■磐城・木村監督「別れのノック」 恩師送り出す野球部

教職員異動に伴う離任式が30日、県内の各小、中学、高校で行われた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、史上初の中止となった第92回選抜高校野球大会に出場予定だった磐城高では、木村保監督が福島商業高に転任。母校を率いて夢舞台に立つことなく、同校を去る。

式終了後、前日に受け取った甲子園で着用する予定だった背番号入りのユニフォームに袖を通した選手たちにシートノックを実施。後輩でもある教え子に魂のノックをし、最後の別れをした。

新型コロナウイルスの感染が拡大。センバツ中止決定から約2週間、選手たちは不安な日を過ごした。休校開始当初は練習すらできなかった。その後、自主練習を開始。合同練習が出来ず、地区ごとに仲間が集まり、バッティングやノックなどをし、夏に備えてきた。

「中止が決まっても、夏につながると信じていた」と岩間涼星主将(2年)。LINEなどで連絡を取り合い、個々の実力アップを図ってきた。

前日の季節外れの大雪から一変。一夜明け、澄み切った青空が広がり、桜咲くグラウンドで別れのノックを受けた。この日、選手たちは午前7時に学校に集合。前日の雪でぬかるんだグラウンドを整備した。「ここは甲子園と思って、プレーで伝えよう」と岩間主将。自主練習で鍛えた成果を披露し、恩師を送り出した。

式終了後、磐城ナインがグラウンドに集合。背番号を付けたユニフォーム姿の選手たちを見て、木村監督は「やっぱ、最高だな」と満面の笑み。きっちりと整備されたグラウンドで守備位置に付く選手たちにノックをし、「木村先生の最後ぐらい、グラウンドで別れを掲げたい」と沖政京(同)。晴れやかな表情で同校を去った。

別れのノックをする磐城の木村監督=30日(クリックで拡大)

■いわきFC公式チャンネル開設 クラブ知ってもらう機会に

サッカー・日本フットボールリーグ(JFL)のいわきFCの運営元・いわきスポーツクラブは28日、動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」に、公式チャンネル「IWAKI FC CHANNEL」を開設したと発表した。

公式チャンネルには、試合のハイライトや、その裏側に密着した「BEHIND THE SCENES」が設けられ、昨年の「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ」の様子などがアップロードされている。また、いわきスポーツクラブの大倉智代表取締役による専用番組「サトシの部屋」も配信されている。

第1弾は「選手に聞く『あの選手、実は〇〇なんです』」と題し、大倉氏に加え、田村雄三監督や選手会長のMF平沢俊輔、FW平岡将豪が出演。選手間の関係や、いわき市で良く行く飲食店の話題で盛り上がった。

大倉氏は番組中で、公式チャンネルを立ち上げた理由について、チームに愛着を持ってもらい、購買行動につながる循環をつくるべく、まずはいわきFCを多くの人に知ってもらうためと説明する。今後は番組を通じ、試合の振り返りや、次戦への展望に関しても紹介していくという。

写真は、公式チャンネルで配信が始まった「サトシの部屋」の一こま(クリックで拡大)

■市職員 酒気帯びで現逮 畑に転落の単独事故で発覚

いわき南署は29日午前5時23分、いわき市東田町、市住宅営繕課技査の男(48)を道交法違反(酒気帯び運転)の現行犯で逮捕した。逮捕容疑によると、男は同3時半ごろ、同市金山町月見台地内の市道で、酒気を帯びた状態で普通乗用車を運転した疑い。

同署によると、畑に落ちている車両を通りがかった人が発見し、駆けつけた署員が男から事情を聴いたところ、基準値を超えるアルコールが検出された。

市職員の逮捕を受け、清水市長は29日午前、「職員の綱紀粛正に向けては、これまでも機会あるごとに注意喚起を行ってきたが、今回職員が逮捕されたことは極めて遺憾である。市としては、事実関係を確認した上で厳正に対処する」とコメントした。