2020年3月23日(月)

■安倍首相 五輪延期を容認「完全実施が困難な場合は」 どうなる?聖火リレー

安倍首相は23日、新型コロナウイルスの感染拡大が収束しない場合、東京五輪・パラリンピックの延期を容認する考えを示した。参院予算委員会で表明した。国際オリンピック委員会(IOC)が東京五輪の延期を含めた検討を始めたことについて問われ、「IOCの判断は、私が言った『完全な形』での実施という方針に沿う。仮にそれ(完全な形)が困難な場合には、延期の判断も行わざるをえない」と述べた。

その上で、首相は「中止は選択肢にはない。この点はIOCも同様だ」と強調した。(読売新聞社配信)

<森会長も「状況変化している」と語る>

国際オリンピック委員会(IOC)が新型コロナウイルス感染拡大のため、東京五輪の延期を含めた対応策を検討すると表明したことを受け、大会組織委員会の森喜朗会長が23日、東京都内で記者会見を開き、「予定通りの開催ということで準備を進めてきたが、欧米を中心にコロナウイルスの状況が変化している。それを踏まえて考えていく」と述べ、IOCや政府、東京都などと連携して協議を進めていく考えを示した。

26日にスタートする聖火リレーも、感染対策を含めた実施方法を改めて検討するという。(同)

<聖火リレー>26日にJヴィレッジ(楢葉、広野町)をグランドスタートし、47都道府県を巡って、7月24日の開会式で東京・国立競技場の聖火台に点火される予定。県内では28日までの3日間、310人のランナーが26市町村を駆ける。いわき市は初日の26日、平中心市街地で行われる。

写真は、東京五輪・パラリンピックの延期について答弁する安倍首相=23日(読売・源幸正倫撮影=クリックで拡大)

■市内公立小で卒業式 大野一147年の歴史に幕

市内の公立小学校で23日午前、一斉に卒業式が行われ、6年間の学業を修了した児童が恩師、友達との別れを惜しみながら、通い慣れた学び舎(や)を巣立っていった。市教委によると、卒業生は男女合わせて約2900人で最多は泉の172人、最少は小白井の1人だった。

このうち、大野一小(四家知美校長)では、5人(男3人、女2人)の門出を祝ったほか、児童数減少に伴う閉校式も行われ、147年の歴史に幕を下ろした。

卒業式では、四家校長が一人ひとりに卒業証書を手渡したあと、「皆さんは困難なときに必要な勇気と優しさを持っています。自信を持って中学校という世界に羽ばたいてください」と式辞を述べた。木村光幸PTA会長の祝辞に続いて、教職員一同が「旅立ちの日に」を合唱しながら、「卒業おめでとう」とはなむけの言葉を贈った。

閉校式では吉田尚市教育長が式辞を述べたあと、新型コロナウイルスの感染拡大で、中止になった閉校記念式典での児童による練習風景の上映に続き、四家校長が吉田教育長に校旗を返還したあと、出席者全員で校歌を斉唱した。なお1〜5年生の在校生24人は今春から、大浦小に通学する。

式後には、山ア新生閉校事業実行委員会実行委員長はじめ、教職員、卒業生が記念碑を除幕。卒業生たちは「学んだこと、感動したことがたくさんあります。思い出に残る学校生活だった」「友達と別れるのは寂しいけど、中学校でも頑張りたい」と話し、思い出深い校舎をじっと見つめていた。

写真は、大野一小の閉校に合わせて除幕された記念碑=23日(クリックで拡大)

■就活の一助に いわき民報社で市主催インターン

市主催の就業体験「おためしインターンシップ体験ツアー」が23日、いわき市の企業で始まった。体験ツアーは本格的な就職活動に向け、大学生にさまざまな業界に触れてもらおうと企画され、ふくしまFM(郡山市)に事業が委託された。市では、自分の適性に合った業界や企業を知ることで、就職活動もスムーズにいくとしている。

体験ツアーは23、24日の2日間の日程で行われ、初日はいわき民報社、ABCいわき、2日目はいわき信用組合、いわきテレワークセンターが受け入れている。

いわき民報社には、福島大3年の太田隆太郎、長谷川順也さん、大東文化大2年の佐藤陽香さんが訪れた。午前中は本紙記者が案内役を務め、普段の取材に関してや、東日本大震災・東電福島第一原発事故に際しての報道に加え、校閲や見出し付けといった裏方の役割も伝えた。

午後からは実際の取材を体験するため、原発事故からの復興を目指し、2月に久之浜町にオープンした鮮魚店・はま水に足を運び、それを記事化する作業に臨んだ。

インターンに当たって、太田さんは日常的に新聞を読んでいるとしながらも、「新聞の作り方や見せ方を知ることができた。また地域ならではの報道の良さを感じられた」と語った。

長谷川さんはスマートフォンを通じ、記事を目にする機会が多いが、「電子媒体が普及する中で、どうやって新聞が作られているかを知り、紙の良さに触れられた」と話した。佐藤さんは校閲の重要性が深く分かったといい、「新聞社や記者のすごさが理解できた」と振り返った。

写真は、いわき民報社で行われた市主催のインターンシップ=23日(クリックで拡大)

■南東北大学野球連盟 開幕戦は4月25日に延期

南東北大学野球連盟(福迫昌之理事長)は21日、郡山市内で臨時理事会を開き、新型コロナウイルス感染拡大を受け、4月11日に開幕を予定していた春季リーグ戦の2週間延期を決めた。開幕戦は同月25日、南部スタジアムとなる。同連盟では今後も感染拡大の状況を見て、対応していく考え。