2020年3月21日(土)

■アクアマリン「桜フラっこ」一般公開中 平四ツ波・小野金魚園手がける

震災、原発事故で被災した地元に元気を届けたいと5年前に誕生し、愛好家を中心に親しまれているご当地産のオリジナル金魚「いわきフラっこ」。同品種をもとに数年前より品種改良を重ねてきた派生品種が、ふくしま海洋科学館「アクアマリンふくしま」本館北側の金魚館で一般公開されている。

その名も、「桜フラっこ」。同科学館と交流の深い小野金魚園=平四ツ波=代表の小野貴裕さん(35)が、つぶらな瞳と長くヒラヒラとした三角状の尾びれが特徴のいわきフラっこをベースに、さまざまな品種と最低3代の交配をさせるなど苦心し、ようやく繁殖に成功させた自慢の逸品だ。

小野さんによると、金魚の鱗(うろこ)は透明度が低い普通鱗(りん)と、向こう側が透けて見える透明鱗の2種類があり、桜フラっこは姿形はそのまま、淡い桜色の透明鱗が最大の特徴という。いわきフラっこはもともと、震災からの復興支援を願って生み出したもの。

新たな品種は新型コロナウイルスで自粛ムードがまん延する中でのお披露目となっただけに、小野さんは「金魚業界も自粛ムード一色。花見も自粛続きなので、せめて『桜フラっこ』を見て少しでも和んでもらえればうれしい」と、明るい話題で世の中を勇気づけたいと意気込んでいる。

今回の展示は、20日から始まったアクアマリンふくしまの春のイベント「スプリングフェスティバル」の一環で、華やかな桜が咲き乱れる中、桜フラっこをはじめ、桜にちなんだ金魚が楽しめる。開催期間は4月5日まで。

写真は、新たな品種「桜フラっこ」を眺める小野さん(クリックで拡大)

■災害特化の医療人養成 常磐病院に県立医大サテライト

県立医科大(福島市)は4月から、いわき市常磐上湯長谷町のときわ会常磐病院に、サテライトキャンパスを開設する。サテライトキャンパスは、長崎大(長崎市)との共同大学院「災害・被ばく医療科学共同専攻(修士課程)」の一環で、東日本大震災・東電福島第一原発事故の教訓を踏まえ、災害医療に特化した医師・看護師を養成していく。県立医科大がサテライトキャンパスを設けるのは初めて。

共同大学院は、災害・被ばく医療科学分野の専門家を育てる目的を有しており、県立医科大ではこうした需要が浜通りにあると判断。いわき市から福島市は車で1時間半以上かかる点を考慮し、常磐病院にサテライトキャンパスをつくることを決めた。

19日午後には、県立医科大と、ときわ会常磐病院が開設に向けた連携協定を結んだ。締結式は同大で行われ、同大の竹之下誠一理事長兼学長、ときわ会の常盤峻士理事長が協定書を交わした。

協定に当たって、竹之下理事長は「2つの法人が連携し、医療人の育成にますます力を注ぎたい」と強調。常盤理事長は「先生方の協力を仰ぎ、学生の希望に添えるようなキャンパス運営をしていきたい」と語った。

写真は、サテライトキャンパス開設に向けた連携協定の締結式=19日午後(クリックで拡大)

■いわきサッカー協会2019年度表彰 いわきFCなどに特別賞 表彰式は中止

NPO法人いわきサッカー協会(四家孝幸会長)の2019年度表彰者が19日までに発表された。第53回全国社会人サッカー選手権大会で3位、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2019で優勝し、日本フットボールリーグ(JFL)入りを決めた「いわきFC」、チーム創設以来、50年の長きにわたり、指導者として貢献した草野緑松サッカースポーツ少年団の芳賀俊彦監督が特別賞を受賞した。

表彰式は本来、いわき芸術文化交流館「アリオス」中劇場で14日の開催を予定していた「第7回いわきフットボールカンファレンス」の席上、行うはずだったが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、中止となった。

この他の受賞者は次の通り。

【県サッカー協会】◇優秀選手▽1種=猪狩和哉( いわき市役所サッカー部)茶原聡太(クレハサッカー部)増崎大虎(いわきFC)▽3種=相原廉(いわきFC・U―15)小野紘希(同)荒川等生(同)平野遥稀(同)高橋晴(同)飯村脩人(同)高橋郁哉(勿来・フォーウインズ)折笠祥大(同)小野文也(アストロン)▽4種=佐藤航介(勿来・フォーウインズ)鈴木翔月(同)鈴木羚乎(同)正木裕翔(同)大橋星(バンディッツいわきジュニア)蔵品健太郎(同)馬場空凜(同)渡辺颯(同)須藤文汰(勿来・フォーウインズ)▽女子=吉田光(磐城桜が丘高)大槻美生(いわきFC Girls)

【いわきサッカー協会】◇優秀選手▽1種=坂田大樹(いわきFC)蛭田直暉(バンディッツいわき)作山寿康(いわき古河FC)櫛田将輝(クレハサッカー部)塩田洸(いわき市役所サッカー部)関口翔太(東日本国際大)平井春陽(福島高専)佐藤光央(ASA平東部FC)高木金兵(FCヴォルテックス広野)針生拓斗(depоrtivо va uchigо)▽2種=渡部智也(磐城高)上野代弘希(同)狩野翔之介(磐城桜が丘高)田淵隆大(平工高)板橋颯人(いわき光洋高)村上晃大(同)高橋諄(湯本高)平間来(東日大昌平高)伊藤渚(同)松本郁也(福島高専)斎藤天心( いわきF C・U ―18)▽3種=佐藤大海(勿来・フォーウインズ)鈴木颯斗(同)阿部相太(リベルダード磐城)山崎宗樹(JヴィレッジSC)佐藤勇晏(アストロン)吉見優太郎(いわきFC・U―15)鈴木琉哉(Osolo内郷)下山田海龍(小名浜二中)本間綾斗(泉中)水野雄理(中央台南中)▽4種=佐藤希広(アストロン)今岡祐哉(アビラーション)白井将聖(同)吉田匠杜(FC BeVe)工藤凛(勿来・フォーウインズ)佐藤樹人(同)宗像力(同)古川一心(バンディッツいわきJr)上遠野祐也(同)平山蓮人(同)▽女子=仲田葉菜(磐城桜が丘高)荒川梨奈(いわきFC Girls)高橋優(バンディッツいわきJr)小出心暖(古河電池FCジュニア)吉田実桜(FC BeVe)▽シニア=宗方和雄(いわきシニア50)▽フットサル=根本潤一(レナトス)渡辺勇人(ラスパ古滝屋)◇優秀審判員=国谷亮介(2級審判員)

■エリコーナで「春の秀作展」 珠玉の45点に来場者見入る

平字大町のアートスペースエリコーナでは29日まで、「春の秀作展」を開いている。秀作展では、エリコーナが収蔵する作家15人の風景、静物、抽象などえりすぐりの水彩、油彩画、版画、コラージュ、彫刻など合わせて45点を紹介している。

来場者は春にふさわしい明るい色使いの作品に見入っていた。時間は午前10時半〜午後5 時半。問い合わせはエリコーナ=電話(24)0004=まで。

主な収蔵作家は次の通り。安藤栄作 猪熊弦一郎 岩谷徹 長田良夫 小田襄 斎藤清 佐藤忠良 長谷川浩子 平沢重信 藤田邦統 山野辺義雄 山中現 緑川宏樹 村上勝美 若松光一郎

写真は、エリコーナで開かれている秀作展=21日(クリックで拡大)