2020年3月17日(火)

■いわきの魅力で新商品を 相双の事業者と連携図った評判の逸品

東電福島第一原発事故に伴い、避難指示の対象となった県内12市町村の事業者に対し、新たなビジネス創出に向けて働きかけを進める「ふくしまみらいチャレンジプロジェクト」の一環として、いわき市の魅力を掛け合わせた新商品が評判となっている。原発事故から9年を迎え、食の分野から連携し、浜通り・福島県が一体となって復興を成し遂げる動きが進んでいる。

新商品のうち、双葉町から避難し、いわき市2カ所で洋菓子店を営む「まがら洋菓子研究所」のマカロンラスクと、南相馬市の「荒井農産」が手掛けた和風シラチャソースには、いわき市のブランドメッセージ・フラシティいわきがあしらわれている。

マカロンラスクは、いわきをイメージした5種類の味(バニラ・ココナツ・パイン・ブルーベリー・ストロベリー)が用意されているほか、バニラ味の表面には、フラシティいわきのロゴを彩った。価格は626円(税込み)。

シラチャソースは、タイ発祥の調味料。米国で商品化され、タバスコよりもマイルドな辛さが特徴となっており、その常習性から「悪魔の調味料」とも呼ばれている。価格は594円(同)。

いずれも、いわき駅ビルや高速道路のSA(サービスエリア)、スパリゾートハワイアンズ、勿来温泉関の湯などで販売している。

また川内村の「あぶくま川内」からは、いわき市鹿島町のNPO法人で、障がい者の自立を支えるゴールデンハープの協力を受け、いわな塩焼きサブレが登場した。

サブレは川内村産のイワナの処理で残った中骨を、魚粉にして生地に練りこんで竹串に刺しており、本物の塩焼きの形をしている。焼いているのは、ゴールデンハープのパン部門「フルクテン」の利用者だ。価格は1匹350円(同)。村内の複合商業施設「YO―TASHI」や、福島市のコラッセふくしまなどの店頭に並んでいる。

写真は、商品開発されたマカロンラスク、和風シラチャソース、いわな塩焼きサブレ(上から=クリックで拡大)

■荒川さんに市民栄誉賞 ソフトU17アジア杯優勝

スポーツや芸術文化で顕著な成績、成果を残した個人・団体に贈られる「いわき市民栄誉賞」の表彰式が16日、市役所で行われた。令和元年度第2回の今回は、昨年11月のソフトボール女子の第8回女子U17アジアカップに日本代表として出場し、優勝に貢献した勿来町の荒川めいさん(17)が「スポーツ栄誉賞」を受賞。清水市長から賞状と記念品を受け取った荒川さんは「いわきでソフトボールやスポーツをする選手たちの励みとなったと思う。この賞に恥じないよう、これからも努力していきたい」と力強く抱負を述べた。

荒川さんら日本代表チームはグループAに入り、タイに21―0、インドに18―0、中国に3―0と3戦全勝。グループ1位で決勝リーグに当たるスーパーラウンドにこまを進めた。グループB2位のフィリピンに11―0で勝利。同1位のチャイニーズ・タイペイとの最終戦ではエースとして今大会、チームを支えた荒川さんが先発登板した。

ともに全勝同士で、事実上の決勝戦。大一番の緊張からか、荒川さんは二回2死一、二塁のピンチを背負い、この回途中で降板。意気消沈しベンチに戻ると、佐藤洋介ヘッドコーチの「お前しかいない」の言葉に奮起し、2―1の六回無死一塁から、再びマウンドに戻った。

相手の攻勢をしのぎ切れず、最終七回、1点差まで詰め寄られるピンチを背負うも、最後の打者を得意のチェンジアップで三ゴロに打ち取って5―4で勝利。出場7カ国の頂点に立った功績をたたえ、市民栄誉賞が贈られた。スポーツ栄誉賞は個人では36人目、団体を含むと44例目となる。

荒川さんは今春、帝京安積高を卒業。創部65年の歴史を誇る日本体育大ソフトボール部でさらなる高みを目指す。現在、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で母校も活動を休止しており、走り込みを中心に、下半身強化を図っている。

式では、清水市長が「日本を代表する選手になってください」、菅波健市議会議長は「トップを目指し、世界で活躍してほしい」と激励した。荒川さんが小学生のころ、スポ少への送り迎えなどをして支えた、祖父公男さん(71)、祖母淑子さん(71)も同席。4月から新天地に旅立つ愛孫に「心配だけど頑張ってほしい」と温かいエールを送った。

写真は、清水市長から賞状を受け取る荒川さん=16日(クリックで拡大)

■県警もインバウンドに対応 署前には英語の看板も設置

新型コロナウイルスの感染拡大の影響が心配されるが、26日にはJヴィレッジ(楢葉、広野町)から聖火リレーが始まるなど、県内でも東京五輪に向けての動きが進んでいる。こうした中、県警も訪日外国人(インバウンド)を見据え、外国語に対応する取り組みを図っている。

内郷御廐町のいわき中央署の入り口にも、警察署を意味する「POLICE STATION」の看板が、県道いわき・上三坂・小野線(旧国道6号)沿いに設置された。また所属するパトカーの側面には、「POLICE」の文字が付け加えられた。

県警では、いわき3署を含む県内22署に、英語や中国語はじめ、少数言語も聞き取れる「音声翻訳タブレット端末」を配置している。内規によって取り調べには使えないが、遺失物の受け付けや道案内に効果が期待されている。

さらに、いわき中央署には大規模イベントを想定し、外国語が流れる電光掲示板や、「けが人はいませんか」など、あらかじめ登録された484種類の音声を読み上げるメガホンも導入された。

写真は、「POLICE STATION」の看板が設置されたいわき中央署(クリックで拡大)

■聖火観覧の自粛要請へ 組織委 福島などの沿道

東京五輪の大会組織委員会が新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、3月に聖火リレーを行う福島、栃木、群馬県に対し、沿道での観覧を控えるよう求める方針を固めたことが大会関係者への取材でわかった。

聖火リレーは26日、福島県のサッカー施設「Jヴィレッジ」を出発。29〜30日は栃木県、31日と4月1日は群馬県を通過する。組織委は、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないことから、スタート直後の3県について対応を決定。これ以降の自治体は、状況を見ながら判断する。

組織委員会は福島県と栃木県を走る聖火走者に、当日の検温で熱が37・5度以上あるなど、体調が優れない場合の参加自粛をメールで要請。走行時のマスク着用は、申し出があれば認めるとした。(読売新聞社配信)