2020年2月19日(水)

■サンシャインマラソン中止 新型コロナのリスクから 2年連続開催できず

清水市長は19日夕方、23日に行われる「第11回いわきサンシャインマラソン」について、新型コロナウイルスの感染広がりを受け、中止することを発表した。市役所で臨時記者会見を実施し、清水市長は「全国から多くのランナーが参加し、沿道からの応援もあるため、リスクが1%でもあるならば、公共の立場から中止せざるを得ない」と語った。

今回の大会には県内外から、計1万281人(うちフルマラソン7140人)がエントリーしており、2億5千万円の経済効果が見込まれていた。大会前日のウエルカムパーティーも開かれない。

市によると、3月1日に東京都内を会場とする「東京マラソン」が一般参加を取りやめたほか、安倍首相が大規模イベントに関して、見直しを検討するよう呼びかけたことを契機に、いわきサンシャインマラソンの中止を検討したという。

実行委員会では市医師会とも協議し、健康上のリスクを勘案し、19日夕方の企画運営委員会をもって、正式に大会中止を承認した。いわきサンシャインマラソンの中止は2年連続3回目。過去2回(平成26、31年)は降雪の影響だった。

大会開催を巡っては、19日午前までに、市に300件以上の問い合わせがあった。主に「感染リスクが高くなるので中止すべき」「ボランティアで参加予定だったが、感染が不安なので辞退したい」「他でも開催する大会があるので、いわきでも開催してほしい」といった意見だった。

写真は、大会中止を発表する清水市長=19日(クリックで拡大)

■アクアマリン20周年 ココリコ田中さんによる対談企画

ふくしま海洋科学館「アクアマリンふくしま」は、今年7月で開館20周年を迎える。特別記念企画として3月21日には、芸能界随一の動物好きとして知られるお笑いコンビ「ココリコ」の田中直樹さん(48)を迎えて「シーラカンスへの愛を語る」と題したスペシャル対談を開催。また、20年を振り返る思い出の写真とエピソードを一般募集し、入賞作品を開館記念日の7月15日に合わせて館内で展示する。

対談は、同館が開館当初より継続してきた<生きた化石>シーラカンスの調査・研究の成果や生態、謎について、生物学者の長沼毅さんと共著で生物図鑑を出版するほどの動物好きとして知られる田中さんと、同館の調査隊「シーラカンス保全プロジェクト」のリーダーで統括学芸員の岩田雅光さん、山内信弥さんの3人が熱い思いや今後の展望を語る。

本館1階マリンシアターで開催予定で、開催時間は午後1時半から1時間ほど。聴講料は無料だが、入館料別途。定員は190人(整理券の配布は当日午前10時より、なくなり次第受け付けを終了する)。

また、これまで同館で撮影した写真と、写真に関する<とっておきの>エピソードを一般募集する。募集期間は3月20日?5月31日で、写真はL判またはJPEGファイル(1MB以上)で応募する。エピソードは14 0 字程度。

詳細の応募フォーム( 要項、注意事項)は3月20日にホームページ [こちら] で公表する。審査は安部義孝館長らが務め、最優秀賞には5万円を贈呈。7月15日には20年を振り返る年表も掲示する予定だ。

同館は開館20周年に合わせ、記念ロゴ=本文下・クリックで拡大=を制作した。20の「0」は、同館を象徴する大水槽「潮目の海」の三角トンネルをイメージした。記念イベントなどさまざまな場面で利用されるという。

■常磐道好間トンネル貫通 来年3月までの4車線化に向けて

常磐道いわき中央IC(インターチェンジ)―広野IC間の4車線化に向け、好間町北好間と平赤井を結ぶ「好間トンネル」( 全長1 2 3 6 メートル)が18日に貫通した。貫通式が同日、トンネル内で実施され、関係者ら約90人が事業の進ちょくを祝した。

いわき中央IC―広野IC間の27キロは、東日本大震災・東電福島第一原発事故に伴い、関係車両による渋滞が目立っており、復興の加速化と事故防止を目指し、来年3月までの4車線化を目指している。4車線化は、宮城県の山元IC―岩沼IC間の14キロでも進められている。また3月7日には、双葉郡双葉町の常磐双葉ICの供用を開始し、復興整備に貢献していく。

式典では、出席者代表が掘削のボタンを押し、トンネルの貫通が完了した。続いて出席者が貫通した区間を歩く「渡り初めの儀」に臨んだ後、発注者のNEXCO東日本いわき工事事務所の小林克久所長が、「より快適で便利な高速道路になるよう、完成に向けて最大限努力する」とあいさつした。清水市長、国土交通省東北地方整備局の酒井洋一道路部長が来賓祝辞を述べた。

トンネル内では貫通に合わせ、一打の会が和太鼓演奏を披露したほか、神酒による鏡開きが行われた。施工者のフジタによると、トンネル工事は約8割を終えており、8月にも完了する見通しを立てている。

写真は、出席者代表による貫通掘削のボタン押し=18日(クリックで拡大)

■全国学生フラ・フェスティバル 291人が本場で華麗なステージ

第7回全国学生フラ・フェスティバル(同実行委員会主催)のダンスステージが19日、常磐藤原町のスパリゾートハワイアンズ・ビーチシアターで開かれた。

フェスティバルは、全国の大学生、専門学校生らが工夫を凝らした企画・運営を行い、「フラガールのふるさと」のいわきを舞台に踊り、豊かな心の醸成、学生同士の交流、フラの普及を図る目的に毎年開かれている。

今大会では同志社、東邦、関西学院、鎌倉女子、日本、上智、東京家政、群馬県立女子、青山学院、早稲田、神戸海星女子学院大、日本芸術専門学校、京都外国語、神田外語、学習院女子大の15校から17チーム・291人が出演した。

開会式では実行委員長の穂坂のえさん(早稲田大・2年)が「たくさんの笑顔が生まれ、思いが伝わるフラフェスが、皆さんにとって素敵(すてき)なものになることを願っています」とあいさつしたあと、学生たちが順次フラ、タヒチアンダンスなど華麗な舞を繰り広げ、演目ごとに来場者から大きな拍手が送られた。

フェスティバルに先立ち18日、9校の学生が市災害公営住宅「豊間団地」「永崎団地」、県復興公営住宅「勿来酒井団地」を訪れ、被災した住民らとフラで交流した。

写真は、ステージでダンスを披露する同志社大の学生=19日(クリックで拡大)