2020年2月15日(土)

■粟津氏の珠玉LP一堂に アリオスでジャケット展始まる 収集の7千点は寄贈へ

いわき芸術文化交流館「アリオス」で15日、「粟津則雄クラシックLPレコード・ジャケット展」が始まった。市立草野心平記念文学館の名誉館長で、文芸評論家の粟津則雄氏(92)が収集したLPレコードから、廃盤を含む貴重な品々を一堂に会している。

粟津氏は現在の愛知県西尾市出身。小川町生まれの蛙(かえる)の詩人・草野心平と交流を持ち、文芸・美術・音楽に関して幅広い執筆活動で活躍する中、心平の詩集を編むなどしてきた。草野心平記念文学館では24日まで、企画展「草野心平と粟津則雄」が開催されており、LPレコード・ジャケット展は関連企画として催された。

クラシック音楽から民謡、歌謡曲まで音楽に造詣が深い粟津氏は、多彩なジャンルのLPレコードを集めてきた。粟津氏は約7000点のLPレコードを、市に寄贈する方針を固めており、整理作業が進んでいる。

LPレコード・ジャケット展のうち、クラシック音楽からは、ストラヴィンスキーやバーンスタインの自作自演はじめ、1960〜90年代に録音された珠玉の演奏が並んでいる。また粟津氏が監修した「中原中也詩集」や、草野心平が自作を朗読したものに、津軽三味線や勝新太郎のLPレコードまで、収集する分野の広さにはうならされる。

3月15日まで。期間中に入れ替えを予定し、延べ120枚が展示される。1階東口ウオールギャラリーは午前8時半〜午後10時半(3月10日は除く)。2階アリオス・カフェは午前10時〜午後5時(毎週火曜定休)。

いわきアリオスの大ホールでは16日正午から、「大レコード・コンサート」も開かれる。正午から午後2時45分までは、来館者が持ち寄ったLPレコードを視聴するほか、同3時から5時までは、粟津氏の所蔵するLPレコードがかけられる。

料金は500円。持ち寄るレコードのジャンルは不問。問い合わせは、アリオスチケットセンター=電話(22)5800=まで。

写真は、きょうから始まった「LPレコード・ジャケット展」=15日(クリックで拡大)

■市人事 特定政策推進監 渡辺氏(勿来支所長)起用へ

市の令和2年度人事が14日午後までに、大筋でまとまってきた。今春の定年退職者が部長職3人にとどまる一方、来春は7人となっているのを見据え、小規模な内容としている。ただ関係者によると、東日本大震災の復興の総仕上げと、魅力あふれるまちづくりに向け、政策課題に対応した積極的な人材登用を図っていくという。発令は3月下旬を予定している。

部長職のうち、特定政策推進監に渡辺一弘・勿来支所長を充て、生活環境部長に緑川伸幸・特定政策推進監が回る方針。会計管理者は鈴木静人・会計室長が昇任する見通しだ。また経歴を考慮し、次長職から参与付きにすることも調整を図っている。国からの出向に関しては未定。

次長職は流動的な部分は残るが、生活環境部次長兼総合調整担当に藁谷孝夫・参事兼地域医療課長、農林水産部次長兼総合調整担当に渡辺伸一郎・産業振興部次長兼総合調整担当の線。 産業振興部次長兼総合調整担当は中沢秀夫・東京事務所長、土木部次長兼総合調整担当は白田真一教育委員会事務局・参事兼施設整備課長が就くか。

議会事務局次長には小針正人・小名浜支所長、水道局次長兼総合調整担当には則政康三・同局参事兼配水課長が起用される見込み。 東京事務所長は諏江仁・参事兼文化振興課長、選挙管理委員会事務局長は小野善史・同局参事兼次長とみられる。

写真は、上から渡辺、緑川、鈴木氏(クリックで拡大)

■磐城 センバツ出場壮行会 聖地で校歌を

第92回選抜高校野球大会(3月19日から13日間、兵庫県・阪神甲子園球場)に21世紀枠で出場する磐城高野球部の壮行会が14日、同校体育館で開かれた。

1、2年生約550人、教職員らの拍手に迎えられ、岩間涼星主将(2年)ら部員20人が登壇。当日は第43回全日本アンサンブルコンテスト(3月20日、福井県立音楽堂ハーモニーホールふくい)の高校の部に出場する吹奏楽部、第42回全国選抜高校テニス大会(3月20日から7日間、福岡県・博多の森テニス競技場)の団体戦に出場するテニス部女子の壮行会も兼ねて行われた。

全国の舞台に立つ仲間の健闘を祈り、生徒会長の有働凜太郎さん(同)が「甲子園で努力の成果を発揮してほしい」と激励の言葉を贈った。続いて、団長の小野有佳里さん(同)をはじめ、応援団10人がエールを送った。

壮行会を終え、岩間主将は「センバツに本当に行くんだ、という実感が沸いた。行くだけではなく、勝ちにこだわり、甲子園で校歌を歌いたい」ときっぱり。主戦・沖政宗(同)は「憧れの舞台で勝って恩返ししたい」と決意を新たにしていた。

<岩間主将に選抜旗託す 主催者が激励>

壮行会に先立ち、選抜旗授与式が行われ、西川拓毎日新聞社福島支局長が阿部武彦校長に選抜旗を授与。阿部校長から、岩間涼星主将(2年)に託された。このあと、西川支局長、小林喜則県高野連会長が祝辞を述べ、約1カ月後に甲子園の舞台に立つ磐城ナインを激励した。

小林会長は100回記念大会が行われた一昨年夏の福島大会で、当時1年生だった沖政宗(同)が応援に来ていた足の悪いお年寄りに声を掛け、荷物を持ち、特別席まで誘導したエピソードを紹介。「高校野球の模範となるチーム。ぜひ<勝ち>を意識し、偉大な先輩たちの記録に並び、越してほしい」とたたえた。

選抜旗を手にした岩間主将は「甲子園で勝って、皆さんとともに喜びを味わいたい」と聖地での活躍を誓った。

写真は、決意表明する岩間主将=14日(クリックで拡大)

■いわきFC JFL日程発表 ホーム開幕戦は市内高校生以下招待

日本フットボールリーグ(JFL)は14日、2020年シーズンのすべての日程を発表した。いわきFCは3月15日、奈良クラブを相手に、アウェー・ならでんフィールド(奈良県奈良市)に始まる。ホーム開幕戦は同22日、ヴェルスパ大分を迎え、21世紀の森公園内のいわきグリーンフィールドで行われる。

8カ月間にわたるシーズンでは、計30試合が組まれており、最終節は11月29日、テゲバジャーロ宮崎と、アウェー・宮崎県総合運動公園陸上競技場(宮崎県宮崎市)で対戦する。

ホーム開幕戦のチケットが15日、いわきFC公式オンラインストアなどで販売が始まった。一般前売り券は、メイン自由席が大人1200円、自由席が大人900円。なお市内の小・中学校、高校には招待券が配布される。

試合日程は表の通り(クリックで拡大)。