2020年2月5日(水)

■小川−四倉の中山間地結ぶ「広域農道」 令和4年度全線開通へ

小川町上小川―四倉町玉山間の約10キロを結ぶ「広域営農団地農道整備事業いわき地区」が、令和4(2022)年度に全線開通する見通しとなった。広域農道は大部分が供用されているが、県いわき農林事務所によると、現時点の事業進ちょく率は約94%で、起点となる県道小野・四倉線との取り付け部周辺を中心に、橋りょうや擁壁の工事を進めている。

広域農道は平成3年(1991)度に開始した事業で、起点は小川町上小川の県道小野・四倉線、終点は四倉町玉山の県道八茎・四倉線となっており、いわき市の中山間地を東西に貫く。既存の道路とのネットワークによって、農産物流の円滑化や生活環境の向上を狙いとしている。

当初は10年間の計画だったが、事業の延長や、民主党政権(当時)による事業仕分けの影響もあって、長期化を余儀なくされた。現在は東日本大震災に伴い、国の復興再生事業の一環として、工事が展開されている。県いわき農林事務所農村整備部では、「30年におよぶ農道事業もいよいよ完成間近となっており、一日も早い全線開通に向け、鋭意施工を進めている」と語っている。

写真は、起点部分の工事が行われている広域農道=5日(クリックで拡大)

■サンシャインマラソン 1万281人エントリー 走るための食事法とコラボも

23日に開催される「第11回いわきサンシャインマラソン」に向けた実行委員会が4日、市文化センターで開かれ、エントリー総数が1万281人となったことが報告された。うち日本陸連公認のフルマラソンには、7140人がエントリーしている。「走り抜こう! 潮風香るフラの街いわきを!!」と冠したサンシャインマラソンは、昨年の降雪による中止に伴い、2年ぶりの実施となる。

フルマラソンのうち、昨年8月にがけ崩れが起きた鹿島町久保の県道小名浜・平線(通称・鹿島街道)については、道路上にバリケードがあるため、コースを二股に分けて対応する。なお日本陸連公認コースとして、新たに承認を受けており、日本新記録が出た場合も引き続き認められる。

また前回の中止を受け、繰越金をランナーに還元するため、マラソンに臨むに当たって、必要なエネルギーを体内に蓄えるための食事法「カーボローディング」に、いわき産品を合わせた参加賞を設定した。

いわき産コシヒカリ「いわきライキ」、いわきゴールド椎茸(しいたけ)うどんに加え、台風19号で被災した事業者支援も兼ね、山田屋醸造(平字久保町)の卵かけご飯つゆを、エントリーランナーに送付している。

写真は、カーボローディングを盛り込んだ参加賞(実行委員会資料より=クリックで拡大)

■東北高校新人ラグビー開幕 磐城は秋田工に敗れる 5・6位決定戦へ

第29回東北高校ラグビーフットボール新人大会(関東ラグビー協会、東北高体連主催、県ラグビー協会など主管)が5日、いわきグリーンフィールドと21世紀の森公園多目的広場を会場に開幕。東北6県の予選を勝ち抜いたI・II部それぞれ8チームが出場した。

初日は1回戦各4試合が行われた。第21回全国高校選抜ラグビーフットボール大会(3月24日開幕、埼玉県・熊谷スポーツ文化公園)の東北地区予選を兼ねたI部の開幕試合では、本県第1代表の磐城が秋田工業(秋田1位)と対戦。いわき勢で唯一、東北の舞台に立った磐城だったが、花園最多優勝を誇る秋田工業に17―67で敗れた。

大会は8日までの4日間、トーナメント戦で行われる。1回戦で敗れた磐城は大会3日目の7日、同広場で佐沼(宮城2位)と青森山田(青森1位)の敗者との5、6位決定戦に挑む。最終日の8日は決勝と3、4位決定戦を行う。決勝は午後0時半から、同フィールドで試合開始予定。

<磐城−秋田工 戦評>

地力に勝る秋田工業に大差で敗れた磐城だったが、後半に開催地第1代表としての意地を見せた。0―34で折り返した後半7分、磐城はハーフウェイラインから敵陣に10メートル入ったマイボールラインアウトからFL鈴木崇敏(2年)が持ち出し、そのまま走り切って左隅にチーム初トライ。

その後、一時は5―60まで点差が広がったが諦めない。24分に敵陣ゴール前10メートルラインアウトからモールをつくると、体重差で上回る相手FWを押し込んでトライ。ノーサイド直前の32分にも、敵陣ゴール前5メートルのラインアウトから再びモールを押し込みトライを決めて気勢を上げた。

磐城の小松傑監督は、選手たちが後半に見せたプレーを振り返り、「もっとできたはず。相手をよく見て、1人ではなく周りの人間とコミュニケーションを取り合ってボールをつなぐことができるかだ。トライを取ったのは自信。今までやってきたことをもう1度確認して、あさっての試合につなげよう」と話していた。

写真は、I部1回戦・磐城―秋田工業戦。磐城は後半7分、FL鈴木がチーム初トライを挙げる=5日(クリックで拡大)

■国際ソロプチミストいわき中央 磐城学芸に電子ピアノなど寄贈

国際ソロプチミストいわき中央(木田涼子会長)は5日、磐城学芸専門学校(畑修理事長・校長)に電子ピアノ1台、会議用テーブル5台を寄贈した。寄贈は、昨年の台風19号で被災した同校のため、国際ソロプチミストアメリカ日本北リジョン所属の85クラブ・約1600人から寄せられた浄財をもとにした「学校支援プロジェクト」を活用した。

贈呈式では、木田会長が「生徒の心身ケアを含め、有意義な学校生活が送れるよう備品を使ってください」と話した。畑理事長は「大変にありがたい。電子ピアノ、テーブルは校内の式典、会議などで使用します」とお礼を述べた。また台風19号の復旧に率先して活動したブータンの留学生、クンザン(1年)、ティンレイ(同)、ガワン(同)さんも同席、畑理事長から感謝の言葉が贈られた。

写真は、贈呈された電子ピアノなどを前にする関係者=5日(クリックで拡大)