2020年1月15日(水)

■冬の味覚・アンコウを食べよう 市のキャンペーン始まる

市は15日から、いわき市沖の水産物ブランド「常磐もの」の消費拡大に向け、冬の味覚・アンコウを使ったキャンペーンを始めた。キャンペーンは東電福島第一原発事故を踏まえ、平成27年度から風評払しょくを狙いに、水産物の安全性やおいしさを発信する活動の一環で、今回は「旬の『常磐もの』を食べよう!〜冬編〜」と銘打ち、市内でアンコウが飲食・購入できる機会を紹介している。

キャンペーンには、いわき市のヨークベニマル全店舗、小名浜の市観光物産センター「いわき・ら・ら・ミュウ」、市内飲食店9店舗が参加している。またPRポスターの店頭設置や、無料通信アプリLINE(ライン)による情報配信なども行っている。

ヨークベニマルでは「常磐もの」の販売を強化するとともに、平谷川瀬の新谷川瀬店で17日午後3時から、市職員や県漁業協同組合連合会(県漁連)関係者を交え、アンコウの試食販売を実施する。

いわき・ら・ら・ミュウでは19日、「冬の味覚フェア」のイベント内にアンコウが登場。午前10時からつるし切りが披露され、同11時からは500円以上の買い物客を対象に、アンコウの鍋が振る舞われる。

アンコウが食べられるキャンペーン参加店は次の通り。

▽ごはん・カフェ きゅういち(平豊間)▽魚々楽寿し(小名浜)▽食処くさの根(四倉町)▽れすとらん さすいち(小名浜)▽地魚 海鮮 海楽亭(勿来町)▽浅草だるま屋本店(平)▽産地直送の魚が味わえる店 たむら(平)▽いわき七浜料理 まるかつ(小名浜)▽四季彩食 みどり(植田町)

営業時間などは、常磐もの特設サイト こちら を参照すればよい。

実施期間は2月中旬ごろまで。キャンペーンに関する問い合わせは、市水産課=電話(22)7487。

写真は、アンコウをPRする「常磐もの」の特設サイトより(クリックで拡大)

■「いわきいちご」おいしいね 渡辺保育所でPR活動

JA福島さくらいわきいちご部会と同JAは15日、渡辺町の渡辺保育所(園児数60人、永山寿美子所長)で「いわきいちご」ブランドのPR活動を行い、旬を迎えた福島のオリジナル品種「ふくはる香」のおいしさを園児たちに伝えた。

いわきいちごのブランド確立や消費拡大、子どもたちの食育を図るために毎年、市内の幼児施設で実施している事業で、同日はいわきいちご部会の木田誠会長ら関係者が訪れ、いわき産イチゴのおいしさや魅力を園児に伝え、新鮮なふくはる香78パックをプレゼント。

園児を代表し、奥村遊志君(6)と中村一佳ちゃん(6)が「今日はおいしいイチゴをたくさんありがとうございます。元気モリモリの丈夫な体にしたいです」と感謝の気持ちを伝えた。

このあと3〜5歳児36人が試食し、園児たちはお皿いっぱいのふくはる香に目を輝かせ、次々とほおばっては「おいしい!」「甘い!」と笑顔を見せた。また、いわき農産物マスコットキャラクターでイチゴをイメージした「さる1号」も登場し、園児を喜ばせた。

JAによると、同部会には26の生産農家がおり、ふくはる香をはじめ章姫(あきひめ)などの種が栽培されている。昨年の本市の収穫量は90トンほどで、伊達、白河エリアに次ぎ県内屈指の産地として知られる。旬は6月ごろまで続くという。

また、同日はヨークベニマル新谷川瀬店、マルトSC城東店でも消費拡大を目指したPR活動が行われた。

写真は、いちごをほおばる子どもたち=15日(クリックで拡大)

■福島海保 県内の密漁検挙を公表 市内在住は16人

福島海上保安部(大達弘明部長)は14日午後、県内における昨年の密漁事件の検挙状況について公表した。県水産事務所などと連携して県沿岸部で取り締まりを実施した結果、アワビやウニ、アサリを密漁した県内在住の40〜70歳代の男23人(対前年比5人増)を漁業法違反、県漁業調整規則違反の疑いで検挙した。検挙数は過去10年間で最多となり、このうち市内在住者は16人(同8人増)だった。

同保安部では漁業関係者の要請を受け、県沿岸域で取り締まりを強化している。

一昨年は県水産事務所と連携し、南相馬市・真野川河口付近でサケを密漁したとして40〜80歳代の男7人を検挙したが、昨年は台風19号と大雨の影響でサケの遡上(そじょう)が少なかったために検挙者は出なかった。また、県漁業調整規則で使用が禁止されている漁具「鋤簾(じょれん)」を用いた採捕で8人を検挙したのが特徴という。

市内在住の検挙者16人は、昨年3〜8月までの間に市内の沿岸域でアワビやウニ、アサリなどを不法に採捕したとして検挙された。

市内の検挙事案は次の通り。

【罪名・罰条=漁業法違反、県漁業調整規則違反】▽犯行日・場所=3月23日・四倉▽検挙者=平下平窪・会社員男(49)▽密漁した採捕量=ホッキ1個、コタマガイ1個、アサリ46個(合計約218グラム)

【罪名・罰条=漁業法違反、県漁業調整規則違反】▽犯行日・場所=5月2日・四倉▽検挙者=平塩・会社員男(58)▽密漁した採捕量=ホッキ3個、コタマガイ7個、アサリ89個※鋤簾使用

【罪名・罰条=漁業法違反、県漁業調整規則違反】▽犯行日・場所=5月2日・四倉▽検挙者=四倉町上仁井田・自営業男(59)▽密漁した採捕量=ホッキ6個、アサリ9個(合計約347グラム)

【罪名・罰条=県漁業調整規則違反】▽犯行日・場所=5月3日・四倉▽検挙者=好間町上好間・会社員男(47)▽密漁した採捕量=アサリ358個(約2・38キロ)※鋤簾使用

【罪名・罰条=県漁業調整規則違反】▽犯行日・場所=5月3日・四倉▽検挙者=泉町玉露・自営業男(40)▽密漁した採捕量=ホッキ3個(約430グラム)

【罪名・罰条=県漁業調整規則違反】▽犯行日・場所=5月3日・四倉▽検挙者=泉町玉露・会社員男(40)▽密漁した採捕量=アサリ788個(約4・32キロ)※鋤簾使用

【罪名・罰条=県漁業調整規則違反】▽犯行日・場所=5月3日・四倉▽検挙者=平北神谷・無職男(67)▽密漁した採捕量=アサリ551個(約3キロ)※鋤簾使用

【罪名・罰条=県漁業調整規則違反】▽犯行日・場所=5月3日・四倉▽検挙者=平泉崎・会社員男(64)▽密漁した採捕量=アサリ1000個(約4・5キロ)※鋤簾使用

【罪名・罰条=漁業法違反、県漁業調整規則違反】▽犯行日・場所=5月11日・中之作▽検挙者=中之作・アルバイト男(70)▽密漁した採捕量=アワビ70個(約11キロ)

【罪名・罰条=漁業法違反、県漁業調整規則違反】▽犯行日・場所=7月30日・四倉▽検挙者=四倉町上仁井田・無職男(72)▽密漁した採捕量=アワビ3個(約400グラム)

【罪名・罰条=漁業法違反】▽犯行日・場所=8月4日・永崎▽検挙者=永崎・溶接工男(61)▽密漁した採捕量=アワビ5個

【罪名・罰条=漁業法違反、県漁業調整規則違反】▽犯行日・場所=8月4日・永崎▽検挙者=常磐関船町・溶接工男(61)▽密漁した採捕量=アワビ8個、ウニ5個(合計約960グラム)

【罪名・罰条=漁業法違反、県漁業調整規則違反】▽犯行日・場所=8月27日・豊間▽検挙者=常磐西郷町・会社員男(47)▽密漁した採捕量=ウニ抜き身(約400グラム)、ウニ殻(約974グラム)

【罪名・罰条=漁業法違反、県漁業調整規則違反】▽犯行日・場所=8月31日・久之浜▽検挙者=四倉町上仁井田・会社役員男(28)、同・無職男(66)▽密漁した採捕量=アワビ10個(約2キロ)

【罪名・罰条=漁業法違反】▽犯行日・場所=8月31日・久之浜▽検挙者=平下荒川・会社員男(62)▽密漁した採捕量=アワビ5個(約1・1キロ)

【罪名・罰条=漁業法違反】▽犯行日・場所=8月31日・久之浜▽検挙者=好間町下好間・会社員男(69)▽密漁した採捕量=アワビ4個(約725グラム)