2020年1月12日(日)=休刊日

■市内13地区で成人式開かれる

いわき市の令和2年成人式が12日、市内13地区の会場で行われた。今年は住民票を移した人も含め、該当者は3491人(男性1840人・女性1651人)で、うち77・83%に当たる2717人が出席した。出席率は前年から2・32ポイントの減だった。13地区のうち、川前地区は唯一、全員(4人)が参加した。いわき市は平成13年から、成人の日の1日前に、成人式を地区別に実施している。

常磐地区の成人式は、常磐藤原町のホテルハワイアンズで開かれた。274人(男性142人・女性132人)が式典に臨み、地元関係者や恩師から成人を祝われた。式典では、清水市長があいさつに立ち、「3割以上打てれば、野球では強打者となる。なので人生も、3割成功できればもうけもの。つらいこともあるだろうが、そう思って人生を歩んでほしい」とエールを送った。

新成人代表として、福島高専5年の猪狩穂乃花さん(20)が記念品を受け取ったほか、東京学芸大2年の滝康成さん(20)が「古里・フラシティいわきに、私たち新成人も全力で貢献していきたい。育ててくれた人に感謝し、20年で得た知識や経験を、この社会に役立てていくよう努力する」と述べた。

会場では、後輩である常磐地区の中学生で構成された吹奏楽バンドが花を添えた。式典後には、新成人が組織した実行委員会によって、「2020成人式!時代の主役は、あなたの番です。〜令和編〜」と題した記念行事が催された。立食パーティーの形式で、中学校別に恩師を囲みながら、懐かしい話で盛り上がっていた。

写真は、新成人代表であいさつする滝さん=12日(クリックで拡大)

■いわき市 成人式は20歳で継続へ

令和4(2022)年4月に民法が改正され、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられるが、いわき市は式典を20歳で継続する方針だ。清水市長が12日、いわき民報社の取材に明らかにした。

成人式の開催時期や年齢は自治体の裁量に任されているが、18歳とした場合、受験や就職活動の時期と重なる人が多くなる。

また最初の令和5年1月には、18〜20歳がまとめて出席することになり、今年のいわき市の規模で当てはめると、該当者の総数は1万人を超え、最も多い平地区は3千人以上、次いでの小名浜地区も2千人超となってしまい、会場や着付けの問題も生じてくる。

県内では、会津若松市が昨年12月、20歳で式典を続けると表明している。ただ成年年齢は過ぎているため、成人式の名称は変更する。いわき市も同様の対応とみられる。