2020年1月11日(土)

■こ信正公生誕200年 伝承郷で「磐城と日本刀展」始まる

磐城平藩の藩主を務めた安藤信正公の生誕200年を記念する「磐城と日本刀展」が11日から、市暮らしの伝承郷で始まった。日本美術刀剣保存協会いわき支部(馬上卓也支部長)主催。

会場には、信正公が坂下門外の変で水戸浪士らに襲われたとき、数人を斬りすてた小野派一刀流の藩士・那須松之助資永の愛刀、戦後にGHQ(連合国軍総司令部)によって大量に強制接収された刀剣類のうち、廃棄処理を免れて博物館や自治体に譲渡された「赤羽刀」といわれる刀、いわき生まれの著名な刀匠・和泉守藤原国虎や鈴木加賀守貞則などの作品が展示されている。

市内で刀剣展が開かれるのは珍しい。会場には熱心な刀剣ファンが大勢詰めかけ、23振りの刀や脇差し、太刀のほか、精巧な鍔(つば)や拵(こしら)えに見入っていた。

また、会場では13日まで、同会の会員で宮城県白石市在住の刀匠宮城典真さん指導による「ペーパーナイフ製作体験」を実施している。<焼きを入れる>工程こそないが、参加者たちは5寸クギを刀に見立てて金づちで平たく延ばし、ヤスリをかけて刃先を研ぐ一連の作業を通して、刀鍛冶になった雰囲気をちょっぴり味わっていた。

19日まで。入場料300円(学生無料)。問い合わせは同支部=電話080(6015)3704=へ。

写真は、刀匠気分が味わえるペーパーナイフ製作体験=11日(クリックで拡大)

[こちらも信正公生誕200年の記念 一夜城再び]

平字旧城跡の磐城平城本丸跡地で11日から、平成28年の市制施行50周年の時に実施された「一夜城」がお目見えとなった。企画したのは、平中心市街地の活性化などに取り組む「たいらまちづくり」で、安藤信正公の生誕200年を記念し、<再建>を決めた。

平成28年の際は極秘に進められたが、今回は工事の様子が分かるように行われ、広く市民に郷土の歴史を知ってもらう狙いを持たせた。

一夜城は「磐城名物三階櫓(やぐら)、竜のお堀に浮いて立つ」と詠われたように、高さ13メートルの看板を用いて三階櫓を再現した。夜間にはライトアップも施される。設置は2月29日まで。

■県高校新人ラグビー 平工は完封 磐城は聖光破って4強

県高校新人体育大会ラグビーフットボール競技(県高体連など主催)が11日、いわきグリーンフィールドで開幕した。1回戦1試合と2回戦2試合が行われ、開幕試合では平工業と磐城農業、福島東稜、福島の3校合同チームが激突。平工業が、先制トライを決めたSO佐々木太陽(2年)がハットトリックを達成するなど前後半で5トライを奪い、33―0の完封勝利で堂々の初陣を飾った。2回戦第1試合では磐城が試合の主導権を掌握し、聖光学院に大量11トライを奪い、67―0で快勝。トップを切って4強に名乗りを上げた。

大会は11、12、18、19日の4日間、同フィールドで実施。県内11校が出場し、東北新人大会の予選を兼ねた15人制のAブロック、東北合同チーム大会とコベルコカップ全国U18大会選手選考試合を兼ねたBブロック(7人制)を行う。

大会2日目の12日には2回戦の残り2試合を行い、4強が出そろう。後半戦は18日に再開し、準決勝以降は30分ハーフで行われる。18日に準決勝2試合、大会は19日に最終日を迎え、決勝と第3代表決定戦が行われる。決勝は午前11時45分試合開始予定。

7人制のBブロックは18日、同フィールドで行う。磐城農業、福島東稜、福島の3校が参戦し、7分ハーフのリーグ戦で熱戦を展開。いわき勢で唯一参戦する磐城農業は第1試合(午前10時開始予定)で福島東稜、第2試合(午後1時同)で福島と対戦する。

東北新人大会は2月5〜8の4日間、いわきグリーンフィールドなどで開催。Aブロックの優勝チームがT部、準優勝、第3代表の両チームはU部に出場する。

写真は、1回戦・平工業―磐城農業・福島東稜・福島戦。平工業は前半9分、SO佐々木が左中間に先制のトライを決めた=11日(クリックで拡大)

■児童書写作品展示会 あすから いわき産業創造館

市小学校長会(水野達雄会長)主催の「第42回市小学校児童書写作品展覧会」が12、13の両日、いわき産業創造館企画展示ホールで開かれる。時間は午前10時〜午後4時半。

展覧会は児童の書写力向上に向け、各校の優れた作品を展示し書写教育の理解、振興を図る目的。今年は市内小学校65校に加え、双葉北・南小の児童が制作、校内選抜された硬筆(1、2年)、毛筆(3年生以上)作品計760点を展示する。

展示に先立ち10日、教諭ら20人による審査が行われ、各校の特選、金賞、銀賞を選出。また特選作品の中から撫順市長賞、いわき市長賞、小学校長会長賞、書写研究部長賞を選んだ。

写真は、児童の作品を審査する教諭ら=10日(クリックで拡大)

■「110番の日」啓発活動 いわき3署も適正利用呼びかける

10日は「110番の日」。緊急通報に対する理解を深めてもらおうと、警察庁が昭和60年に制定し、いわき3署も同日、恒例の啓発活動を展開した。県警によると、昨年1年間の県内の110番通報は10万7314件(前年比5487件)で、うち3万7221件(同3586件減)と、およそ34%が不要不急の内容だった。

県内での110番通報は原則として、いずれも福島市の県警通信指令室につながる。事件・事故の迅速な対応に向け、緊急を要しない場合には警察相談窓口「#9110」を活用するよう求めている。

なおいわき3署の有効受理件数は1万5352件(同166件増)。署別では、いわき中央署が9848件(同2 9 2件減)、いわき東署が3735件(同1 2 2件減)、いわき南署が1769件(同4件減)。

写真は、いわき中央署の啓発活動。金刀比羅神社の例大祭に合わせて実施した=10日(クリックで拡大)