2020年1月5日(日)=休刊日

■いわきFC・バイロン 母国チリ1部に移籍へ

サッカー・いわきFCのMFバスケス・バイロン(19)が、母国のチリ1部リーグ(プリメーラ・ディビシオン)に移籍する方針を固めたことが5日、分かった。チリ1部リーグの複数クラブからオファーがあった。いわきFCの運営元・いわきスポーツクラブが5日夕方、手続きのため、バイロンが6日からチリに渡航すると明らかにした。

今季から、いわきFCは日本フットボールリーグ(JFL)に昇格するが、バイロンとは契約を更新していた。関係者によると、移籍の話が急きょ持ち上がり、バイロンとの話し合いを進めていたが、最終的に本人の意向を尊重することを決めたという。

オファーが成立した場合、いわきFCはバイロンを快く送り出す考えを示している。

バイロンは小学3年の時、両親の仕事の都合で、チリから埼玉県東松山市に移り住んだ。青森山田高に進学し、昨年度の全国高校サッカー選手権では優勝に導く活躍を見せ、昨季からいわきFCに加入した。

Jリーグのクラブからも熱視線が送られた選手だが、チリ国籍のバイロンは外国人枠での制限を踏まえ、最初に声をかけたいわきFCを選んだ。

昨季序盤は注目の反面、試合で空回りする部分もあったが、自分を見つめ直すことで本来の実力を発揮。JFL昇格を懸けた「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)」の決勝ラウンド最終戦では、1点ビハインドの中で同点弾を決め、地域CL優勝の立役者となった。

地域CLが終わった後、夢は海外でプレーし、代表入りすることと改めて語っていたバイロン。いわきFCで得た成長を引っさげ、その一歩を踏み出す。

バイロンはいわきスポーツクラブの発表を受け、短文投稿サイト「ツイッター」を更新し、「自分の目標や夢の為に、自分で道を切り拓(ひら)きます。僕を理解してくれたいわきFCに感謝します。チリに気を付けて行ってきます。日本の皆さん! 引き続き僕の応援を宜(よろ)しくお願いします」と述べた。

写真は、チリ1部リーグに移籍する方針が固まったバイロン(クリックで拡大)