2020年1月3日(金)=休刊日

■いわきで双葉町の成人式 「何らかの形で復興に関わりたい」

東電福島第一原発事故に伴い、全町避難が続く双葉町の成人式が3日、いわき市平字一町目のワシントンホテル椿山荘で開かれた。同市東田町に役場機能を置く双葉町は、平成26年から市内で成人式を行っており、今年は53人が門出の日を迎えた。

式典には29人が出席し、伊沢史朗町長から「復興には若い人材が必要となる。多くの苦難を乗り越え、成長した皆さんに、まちづくりに参加することを期待する」との言葉が送られた。

原発事故当時は小学5年だった新成人。避難生活を余儀なくされて以来、初めて会う友人も多く、振り袖やスーツに身を包みながら、久しぶりの再開に旧交を温めていた。

新成人代表として、証書を受け取った福島高専の西崎竜介さん(20)もその一人。「こうしてまた会えて、とてもうれしかった」と笑う。将来の進路は見定めている最中だが、「何らかの形で、双葉町の復興に関わっていきたい」と語った。

双葉町は3月4日、JR双葉駅周辺や、避難指示解除準備区域の浜野、両竹地区で、避難指示が解除される。同14日にはJR常磐線の全線再開も見込まれており、新成人は古里の復興に向け、思いを新たにしていた。

写真は、久しぶりの再開に記念撮影をする双葉町の新成人=3日午後