2019年12月8日(日)=休刊日

■小川郷駅に恒例の門松 浸水からの復旧見守る存在に

JR磐越東線の小川郷駅に8日、恒例の門松がお目見えした。地域住民有志でつくる「小川郷(おがわさと)の会」が、無人駅の小川郷駅を明るくしようと継続している取り組みで、本年度もイルミネーションとともに、利用客を楽しませるために企画した。

小川郷駅周辺は台風19号の影響で、夏井川が決壊し、広い範囲が浸水した。会員にも自宅が水につかる被害が出たが、地元を元気づけようと率先して参加している。

門松の高さは、3・3・7拍子にちなんで、3・37メートルと決めているが、まさに復旧を後押しする応援の思いにもつながる。

会の前身は、平成元年に小川郷駅が無人駅となった後、駅舎の維持を目的とし、5年に立ちあがった。13年から現在の組織となった。

会長の草野充宏さん(62)は「地元のために、できることを行っている。無人駅でもしっかり管理が行き届くようにしているほか、青少年の育成や環境保全に努めている」と語る。

駅近くの住宅も少しずつ片付けが進んでおり、水没した市小川支所も9日から、小川公民館と分散し、本格的な業務を始める。小川町の玄関口として、門松とイルミネーションが、地域の復旧を見守っていく。設置は来年1月12日まで。

写真は、小川郷駅に設置された門松。地域住民が作業に当たっている=8日午後(クリックで拡大)