<吉野彰氏 あいさつ要旨>

東洋システムの歴史を見ると、リチウムイオン電池の歴史であると感じる。庄司社長とより親密になったのは、3・11(東日本大震災)後。それまで東洋システムは、単なるユーザーの1つに過ぎなかった。

震災後、庄司社長からいわき・福島の子を元気づけてほしいと言われ、私で良ければいつでも行きますよと伝えた。それから何度も来ている。

ノーベル賞をいただいたのは、東洋システムのおかげではないかと思っている。(平成25年にロシアのノーベル賞と言われる)グローバルエネルギー賞の受賞の連絡を受けたときも、東洋システムにいたが、あのときは驚いた。

東洋システムと約束すると、その前後に何かいいことがある。なのでノーベル賞は東洋システム、庄司社長のおかげではないかと。

12月6日からノーベルウィークが始まるが、特に重要視しているのが、12月10日のノーベルレクチャー。ノーベル賞受賞者が約30分にわたって講演するが、通り一遍のことを話しても仕方ないと思っている。何か世界にメッセージを送りたいと考えており、日々悩んでいる。

今回の受賞理由は2つあって、1つは現在のモバイルIT社会の実現に貢献したこと、もう1つは環境問題の解決に役立つこと。環境問題はいろいろな議論があるが、インダストリー(工業)の吉野が、こんなメッセージを出したというのを盛り込みたい。