2019年11月9日(土)

■あす県議選投票日 現・新12人の激戦 開票応援に県職員

任期満了に伴う県議選は10日、投開票日を迎える。いわき市選挙区(定数10)には現職10、新人2の計12人が立候補している上、泡沫(ほうまつ)候補がいない激戦となっている。

告示前には台風19号と続く大雨によって、いわき市は甚大な被害を受けたとあって、投票率の低下が懸念されているが、東日本大震災・東電福島第一原発事故から3度目の県議選として、復興のその先や、少子高齢化・人口減少社会に対するあり方が問われている。開票確定は午後10時20分ごろの見込み。(いわき民報社では、開票結果をホームページで速報します)

いわき市選挙区(定数10―12)

狩野 光昭 67 社新

鈴木  智 46 自現A

真山 祐一 38 公新

吉田 英策 60 共現@

矢吹 貢一 64 自現A

青木  稔 73 自現G

安部 泰男 62 公現A

鳥居 作弥 45 国現@

坂本竜太郎 39 自現@

西丸 武進 75 無現E

古市 三久 71 立現B

宮川絵美子 73 共現B

(届け出順・敬称略)※丸数字は期数

市選挙管理委員会(市選管)によると、1日から始まった期日前投票は8日現在、2万6815人(前回=平成27年=比1147人増)となっている。

当日の投票所は台風19号の影響で、平地区は赤井公民館が赤井小、小川地区は横川集会施設、江田・牛小川集会所が小川小、田人地区は石住集会所が田人ふれあい館に変更される。投票は午前7時〜午後7時(一部は同6時まで)。

いわき市の有権者数(10月30日時点)は、27万3106人(男性13万3444人・女性13万9662人)。

市選管は県選挙管理委員会(県選管)に対し、台風19号によって、市民が投票に行ける環境でなく、職員も災害復旧に従事している点を踏まえ、県議選の延期を求めていたが、認められなかった。一方、開票作業に当たって、県職員15人が派遣されている。

写真は、有権者の審判を受ける12人のポスターが並ぶ掲示板=9日昼、平字童子町(クリックで拡大)

■いわきFC 地域CL1勝1分け 決勝ラウンド進出にあすは勝利が条件

日本フットボールリーグ(JFL)昇格を懸けた「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)」が8日、秋田県にかほ市含む全国3カ所で開幕し、いわきFC(東北社会人サッカーリーグ1部)が初めての出場を果たした。

いわきFCは、仁賀保グリーンフィールド(秋田県にかほ市)を会場に、8〜10日の3連戦となる1次ラウンドに挑んでいる。

8日午後の初戦は、北海道リーグ優勝の北海道十勝スカイアースに3―1で勝利。前半にFWバスケス・バイロン(19)、FW平岡将豪(24)が得点を挙げ、後半も十勝に1点差に詰め寄られるも、終了間際に途中出場のFW吉田知樹(21)=小名浜出身=が追加点を決めた。

9日の2戦目は、関東リーグ1部覇者のVONDS市原FCと対戦し、互いに一歩も譲らない試合を繰り広げ、得点機もあったが、0―0のスコアレスドローで終えた。

3戦目は、全国社会人サッカー選手権大会優勝・関西リーグ1部2位のFC TIAMO枚方が相手。キックオフは10日午後1時半。いわきFCホームページhttps://iwakifc.com/で、試合の模様を生中継する。

地域CLには、全国の地域リーグ1部の優勝など12チームがエントリー。1次ラウンドは3グループに分かれており、各1位の3チームに加え、各2位のうち最高成績の1チーム(勝ち点や得失点差などで判断)が決勝ラウンドに進出する。

決勝ラウンドは20〜24日、Jヴィレッジスタジアム(広野町)で行われる。同じくリーグ戦が展開され、上位2チームに入るとJFLに自動昇格できる。

2試合を終え、いわきFCの勝ち点4に対し、枚方は勝ち点6。決勝ラウンドに向けては、いわきFCは勝利のみしかない。なお他のグループの結果を受けて、引き分けでは各2位のうち最高成績は得られない。

■第42回吉野せい賞発表 2年連続で正賞、準賞なし

小名浜生まれの作家で、好間の菊竹山で開墾生活を送った半生をつづった「洟(はな)をたらした神」などで知られる吉野せい(1899〜1977)をたたえた「第42回吉野せい賞」の受賞作が8日に発表され、2年連続で大賞の正賞と続く準賞に該当はなかった。

吉野せい賞は新人の優れた文学作品を顕彰する取り組みで、今回は吉野せい賞に32編、中学生以下の青少年特別賞に5編が寄せられた。

奨励賞に平谷川瀬の高校教師小磯匡大さん(37)の「朔北の人々」(創作=小説)、泉町黒須野の会社員高橋健さん(60)の「支店長、臨月です!」(同)、平赤井比良の無職男性(64)=氏名・顔写真非公表=の「風」(同)、青少年特別賞に平下平窪の平一中3年・山田萌乃さん(15)の「梅雨空」(同)が選ばれた。

1次選考には小説25編、童話2編、文芸論評1編、ノンフィクション9編が出され、10編(吉野せい賞9編、青少年特別賞1編)が通過した。選考委員によると、作品は全体的に高い水準を維持しているが、正賞・準賞の域には達していないと判断した。

一方、青少年特別賞に関しては才能の豊かさを感じられ、選考委員5人全員が、1次選考作品として高い評価を下した。全員が一致して推した作品は、最近ではなかったという。

受賞作品は、来年3月発行予定の同人誌「風舎」第14号に掲載される見通し。

例年は吉野せい賞の運営・選考委員が、記者会見によって結果を公表するが、今回は台風19号の影響で文書に代えた。

表彰式は12月14日午後1時から、市立草野心平記念文学館で開かれる。

■「心の健康相談」開設 台風19号受けて

台風19号や豪雨などで、ストレスで心身の変調に悩む市民を対象に、市保健所「心の健康相談」(無料)が13日、市総合保健福祉センター3階個別相談室で開かれる。

時間は午前10時〜午後3時。対象は被災した本人、家族らで県精神保健福祉センターの医師、保健師、心理士などが相談、訪問を行う。電話相談(予約不要)以外の来所、訪問は13日限りで予約制になる。

申し込み、問い合わせは、市保健所地域保健課=電話(27)8557=まで。

■水道局の給水所終了へ 台風19号による断水で設置

市は11日午前8時をもって、台風19号の影響で断水した市民のため、市水道局駐車場に設けていた給水所を閉鎖する。

■水害ボランティアに300円分買い物券進呈 ら・ら・ミュウ

市観光物産センター「いわき・ら・ら・ミュウ」は30日まで、台風19号などの水害ボランティアに感謝の気持ちを込め、先着500人に同センターで利用できる300円分の買い物券をプレゼントしている。

1人1度限り。希望者は1階インフォメーションコーナーで、市社会福祉協議会発行のボランティア参加証(ワッペン)を提示する。無くなり次第終了となる。

問い合わせは、市観光物産センター=電話(92)3701=まで。