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片隅抄

2015.09.12

2015年09月12日(土)更新
茨城県常総市には、2006年に旧水海道市と合併する前の旧結城郡石下町時代に訪ねたことがある▼山がなく広大な平野に町並みと水田が広がり、場違いなほど高く立派な天守閣の豊田城が建っていた。その町を南北に貫いていたのが鬼怒川と小貝川という2つの川だ。決壊し、濁流が水しぶきを上げて町を襲って家屋が押し流される。命からがら車の屋根にへばりつく人、孤立した建物からヘリやボートで救出される人々。その惨状は大津波に襲われた東北沿岸部を思い起こさせた▼われわれは普段、川に気を留めることがない。しかし、洪水や渇水などの非常時になって初めてその存在の大きさに気づくことになるのは皮肉だが、平市街地だけとっても周辺には新川、夏井川、好間川が流れ、鬼怒川のようにそれらがいつ牙をむくとは限らない▼川は昔から人々に恵みをもたらし、文化を醸成した。敬虔な気持ちでもう一度、ふるさとの川と寄り添う気持ちをもちたい。
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