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飴屋さんの「ブルーシート」が岸田戯曲賞 いわき総合高生が演じ受賞へ

2014年04月16日(水)更新
「演劇界の芥川賞」と呼ばれる岸田國士戯曲賞の第58回受賞作品が先ごろ発表され、表彰式が14日、都内で行われた。作品は、飴屋法水(あめや・のりみず)さんの「ブルーシート」で、昨年1月、いわき総合高で演劇を学ぶ生徒たちの公演のために作られた戯曲だった。学校教育の中で行われた演劇公演の作品が賞を得たことが、演劇界を中心に話題を呼んでいる。 岸田國士戯曲賞は、劇作家・岸田國士の業績を顕彰するとともに、若手劇作家の育成を目的に、白水社が主催する。 同校では毎年、話題の劇作家・演出家らを招き、指導を受けて公演を行ってきた。今年3月まで、生徒たちを指導していた石井路子教諭(現・追手門学院中・高表現コミュニケーションコース専任教諭)が、同校をたびたび訪れている劇作家・演出家の平田オリザさんを介して飴屋さんと出会い、作品を手掛けることになった。 平田さんは第39回(1995年)の受賞者。また、この出会いの場は同校でも指導している藤田貴大さんが第56回同賞を受賞したことを祝う席上で、当初から同賞とは縁があった。 演じたのは、授業で演劇を選択していた、今年3月に卒業した10期生10人。飴屋さんは朝から晩まで10人とよく話し合い、ていねいに人間関係を築くとともに、つぶさにその言動を観察し、戯曲を作っていった。 せりふには、東日本大震災や東電福島第一原発事故があったこと、仮設校舎で学んでいるなど、それらがもたらした日常の変化などが出てくるほか、劇中には、死を暗示するブルーシートにくるまれた物体も。普遍的な命、生きること、人間の生き方を考えさせるような「奇跡的な作品」(石井教諭)となった戯曲が生まれた。 「ブルーシート」は校庭で上演された。空間に限りのある室内とはことなり、観(み)る人によって空や大地全体を舞台として考えるなど、空間規模のとらえ方が個人によって変わるという面白さも生まれた上演形態だった。 上演日程は25年1月26、27日の2日間。25年度で終了した、2年次の1年間で学んだ成果を披露する「アトリエ公演」の最後を飾る公演だった。2公演約250人のみが目にした作品が、全国の耳目を集めることとなった。 審査員の1人、劇作家の野田秀樹氏は「3・11以降、さまざまな分野で震災を描いたものがあるが、これは最もみずみずしく、そしていつまでも残りうる表現だと思う」と高く評価。石井教諭は「教育に入り込んでいる演劇にもスポットを当ててくれた。ノミネートされた作品では、唯一教育現場で作られたもの。本当にありがたいこと」と語った。 主催の白水社では4月下旬、戯曲を収録した本「ブルーシート」(2160円)を発売する。

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